「演劇とは何か」福岡市赤煉瓦文化館

teru10162018-08-15


19時〜 演劇書を読む会

「演劇とは何か」渡辺守章著、1990年、講談社学術文庫

現代芸術の華、演劇が孕む企みと仕掛の全容演劇、現代の代換宗教=典礼
また都市の日常にたまさか現出する祝祭空間として現代人の生存を揺さぶり
更新し続ける言葉と身体の企み、第一人者による刺激的論考。

渡辺守章 略歴〕
昭和後期-平成時代のフランス文学者,演出家。
1933年生まれ。東京出身。東大卒。54年東大教授,平成5年放送大教授。
象徴主義の詩人研究と翻訳劇の演出を手がける。
昭和61年ラシーヌの悲劇「フェードル」の演出で芸術祭賞。平成18年ポール-クローデル「繻子の靴」の翻訳で毎日出版文化賞
19年ロラン-バルト「ラシーヌ論」の翻訳で読売文学賞
著作に「ポール・クローデル―劇的想像力の世界」「仮面と身体」など多数。
(薙野さんのレジュメより)

演劇の定義書のような書物。
フランス中心の演劇の歴史を著名な人物や作品とともに紹介されていた。
私にはかなり難しい本で、ざっと読んでいったのだけど、
日本の能をかなりリスペクトしているところが日本人の視点なのかもしれない。
演劇がどこから始まったものかなんて考えたこともなかったけれど、
演劇のない世界なんて私には想像もつかないし、どんな世界なんだろう。
演劇を作る側も観る側も、勉強しながら高みを目指していかないといけないのだろうな。
いろんな考察を進めている薙野さんには驚くばかりだ。

次回の課題本はジロドゥの本「トロイ戦争は起こらない」岩切正一郎訳 10月10日(いつもと違う第2水曜日です)
浅利さんの偉大さは亡くなってなおさら実感している。
演劇だけでなく、政治、実業の世界でも大きな業績を残している人はそんなにいないだろう。
映像の会の方も併せて、しばらくは浅利さんの追悼が続きそうだ。