「サンサカの城」 男女共同参画推進センターアミカス

teru10162013-12-13

18時〜 1800円 (劇)池田商会 瀧猫亭

作・演出 瀧本雄壱

瀧猫亭お得意の戦国時代劇。 特に今まで力を入れてきたと思う大友家と島津家の争い。
今回は鶴崎に焦点をあてて、鶴崎城城主、吉岡鑑興の妻、吉岡妙林尼が主役だ。
島津側の武将として、白浜周防守、野村備中守、伊集院美作守の3人組に加えて猿渡彦兵衛と八十一。
大友側は妙林尼とその周りの侍女や家臣たち。確かに女年寄ばかり。。。
なのに、妙林尼の知恵と手管ではるかに数の勝る島津軍を蹴散らす。ただ、それにも限界があった。
降伏した妙林尼勢は安泰かと思われたが。。。。。。実は。。

いつものようにすごい人数で狭い舞台をかけまわる池田軍団だが、きっちり人物をかき分けているので非常にわかりやすい。
そして若干若いものの妙林尼が魅力的であった。 松本祐子さんと山中麻美さんのダブルキャスト。 
私が観たのは麻美バージョンだったけど、堂々とした演技はとても新人とは思えない迫力があった。
同じく彦兵衛を演じた原賀大樹くんもまっすぐな演技で好感を持った。
妙林の母たる部分については非常に共感を持つけれど、仲間を大事に思う彼女が突然反転したのがちょっと意外な感じはした。
まあ、それも人間だもの、という部分なのかな。 演劇的にはどんでん返しのおもしろさを十分に満喫した。
そしてベテラン勢の盛り上げも素晴らしかった。 
看板女優の都地さんが休んでいても十分にカバーできる女優陣を有しているここはきっと他の劇団から見ると羨ましい限りだろう。

演劇的手法については詳しくないのだけど、巧者の感想などを見るとすごく完璧だった模様。
FPAPの高崎氏が珍しく熱烈に書かれていてちょっと驚き。
http://sakuteki.exblog.jp/20103195/
全然私の視点と違う観方なので目からうろこ。だから演劇って好きなんだ、改めてそう思った。