「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」 映画 

teru10162017-11-14


1100円  

1930年代の満州で、日本軍が満州を統一するために中国の「満漢全席」を凌駕する「大日本帝国食菜全席」
を作るために呼ばれた料理人、山形直太朗を中心とした国家シェフチームの話。
そしてその話は現代の”麒麟の舌”を持つ料理人、佐々木充と繋がっていく。

愛情を信じないで、金のために料理をする孤児だった充。
中国人の楊清明からの依頼で重大なレシピの再現を依頼された充は、
調査するにつれとんでもない事実に行きあたる。

現代のシーンから入ったものの、1930年代の満州のシーンの方がかなり長く(?)凝っていて、
主役は充より直太朗のような感じがした。
ネタばれは書けないけれど、すごい運命の繋がりのようだったミステリー解読は
最初から繋がっていたものだった。

いろんな伏線が回収されるたびに感動したり驚いたり。
かなり面白かった。2回観ても面白いかも。
よくできている話でテーマも良かった。当時の情勢の悪化具合もよくわかった。
ただ、やっぱり理不尽な日本情勢にいらいらはしたけれど。

役者は圧倒的に山形直太朗役の西島秀俊が良かった。自然で無理のない演技で、
当時の凛としたプライドもよく表現されていて、妻の千鶴役の宮崎あおいとの絡みが素晴らしかった。
あ、それからレシピを書く毛筆の字も美しかった。彼の直筆かな?
直太朗の妻への思い、部下の料理人たちへの思い、料理そのものに対しての思い。
これらすべてがひしひしと伝わってきて感動した。これがプロだ。
充役の二宮和也は感情の変化があまりよくわからずにラストはほっとしたものの、ちょっとあっけない感じ。
大地康雄笈田ヨシらベテランはとても良かった、中国人風のしゃべり方はきっと大変だな。
そういえば楊の若いときの役も中国人かと思ったら日本人だった。
兼松若人、ばっつり前髪がかわいい男の子だ。あら37歳だわ・・・w でもニノも34歳なのね。

最後に料理を作るシーン、食べるシーン、本当に美味しそうな演出でかなり〜お腹がすいたw
一番食べてみたかった料理は、「胡姫の酔夢 赤葡萄酒」どんな味か見当もつかない!