演劇の映像を見る会 特別上映会

10時半〜 南区市民会館
mixiの演劇の映像を見る会の特別上映会、朝から4本の舞台を観る。 普通にDVDをよく観る人なら自宅でも可能なんだろうけど、私はうちでは絶対にゆっくりTVを見ることができないので、こういう企画はありがたい。
10:30-12:20 d’Theater「豚とオートバイ」(1時間50分)作:イ・マニ 演出:小松杏里 2008年
12:30-14:05 状況劇場ジャガーの眼」(1時間35分) 作・演出:唐十郎 1985年
14:10-15:50 新宿梁山泊「人魚伝説」(1時間40分) 作:鄭義信 演出:金盾進 1990年
16:00-18:40 新国立劇場「焼肉ドラゴン」(2時間40分) 作・演出:鄭義信 2008年

まず一本目は去年末に実際に東京で観劇した「豚とオートバイ」。 ドワンゴの学生さんがやっている演劇なのだけど、学生とは思えないレベルで驚く。 小松さんの演出は役者の全てを引き出すようで、尊敬。 だからというわけでもないけど、今さらながら小松さんの作品を読みなおすことにした。 早く着かないかな〜〜♪ 作品は撮影環境があまりよくなかったようで、ピントがぼけたり採光不足なところも多々、うーんもったいない。 
二本目、唐十郎はそのネームバリューに似合わず庶民的でとっつきやすそうな人。 最初に見たとき、この人が唐さん?と驚いた。(写真は去年唐組で上演された同作品での唐さん。)いい感じに年取ってらっしゃる。 役者としてはアングラらしくえげつないところもあったけど。 唐さんは若いときも今も魅力的だ。 男に好かれる男というか。 この作品は寺山修司への追悼もあったらしい。 彼の愛用の編み上げブーツのでっかい模型とかが置いてあるのがおかしい。 目を移植された男性役者がかっこよくて、みとれてしまった。 唐組での再演の画像も見たけど、同じくカッコイイ男性がシンイチを演っている。 新宿花園公園での公演。 あそこは味があったな〜 また行きたいところだ。 
三本目、初梁山泊、わーおもしろいっ!!! 不忍池湖畔での公演。 アングラなのに笑えるところが多くて、観やすいと思った。 きっちりしたストーリー展開で、お芝居のおもしろさを堪能した。 魅力的な役者(特に女性)が多くて、これはかなり地元劇団の参考になる舞台ではないかと思った。 女性と老婆の回想シーンがメインになっている。 子どもへのねじれた愛情がよくわかり、涙が出てしまった(不覚) 梁山泊、もっと観てみたい。 
メインイベント?の「焼肉ドラゴン」東京での評判も高く、韓国の役者と日本の役者の自然なコラボが絶賛されていた。 最初に屋根の上の弱々しげな男の子。 元気なおねえちゃん、おかあちゃん、無口なおとうちゃん。 そして町の人々。 在日韓国人の家族が民族に関する大人や子どもの問題を明るく笑いとばすものの、なかなか上手くいかないことばかり。 笑うところもたくさんあったけど、総じて辛い話が多くて、ちょっと沈んでしまったかも。 でも、最後の立ち退きのちのみんなの旅立ちのシーンは涙涙だった。 普通の日本人だって子どもとの別れは辛い。 ましてや他国での旅立ちは心配でしょうがないだろう。 北へ行く長女夫婦や韓国人と一緒になった足の悪い次女、やっと離婚が決まった相手と新世界へ行く三女。 どこかで聞いたような??? チェーホフの三姉妹じゃないか(^^;; 舞台の状況から屋根の上のヴァイオリン弾きも想像した。 三人姉妹って話しをつくりやすのかな? あっという間の8時間を堪能。 お世話していただいた薙野さんありがとうございます。 またやってくださいね〜(^^)