「Wonderful Wonder Snatch」 konya-gallery

2020年10月23日(金)

20時~ 2500円  OPUS

脚本 みんじ
演出部 山下キスコ、藤原ミツキ

めっちゃ久しぶりのOPUS
前回、中止になってずいぶんたつような感じ。
OPUSの不思議な世界にひたりたくて、十分に気をつけて
これまた久しぶりの天神。うっわ~~人多い(^^;

お話しは難しかったんだけど、オオカミとかトリとか動物たちが主役かな。
みんじさんのひょうきんさがおもしろくて、思わず声をたてて笑ってしまった。
陽子さんもあんなに美人なのにすごく面白くて楽しくてさすがだな~
サカセさんは謎の人? セリフが少なくてちょっと残念。

観ていくうちに楽しいだけでなく、深刻な話も含まれていたようで、
ちょっと背筋が伸びる。

少人数の劇場は物語への入り込み方が半端ない。
紺屋はすごく好きな劇場だけど、いつまで使えるのかな~
 
グッズで販売されていたエコバッグ?がすごくかわいい。
しかもしっかりしていて、毎日使っている。
サコッシュも可愛いんだけど、荷物どっさりの私にはちょっと活用方法がない。
今度はいっそトートバッグが欲しいかも。


キャスト
酒瀬川真世、山下キスコ、藤原ミツキ、藤井啓子、山本由貴、坪内陽子、みんじ

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「戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇」福岡市赤煉瓦文化館

2020年10月21日(水)

19時~ 演劇書を読む会

堀川惠子著

博物館の倉庫に眠っていた遺品の発掘により、戦前戦中戦後の演劇史を
書き換えるドキュメンタリー。
第23回AICT演劇評論賞受賞作。
広島で被爆した劇団員たち。
難を逃れた演出家は、投下四日後に現地へ赴き、仲間たちの安否に奔走する。
その目に映った惨状を膨大なメモに残していた。
名優・丸山定夫、女優・園井惠子、劇作家・三好十郎、演出家・八田元夫
築地小劇場からはじまった新劇と昭和の演劇史。
(薙野氏のレジュメより)

先月、映像の会で「さくら隊散る」の上演があったが、行けなかったので、
DVDを送っていただいた。その映像は本の読了のち観たのだけど、
本だけでもかなりの衝撃を受けたのに、映像は圧倒的だった。
私は長崎出身なので、戦後生まれではあるが、ずいぶん教育は受けてきた。
何度見ても戦争や核爆弾は悲惨すぎる。
今でも世界のどこかしこでいさかいがあっているのは悲しい。

本は第2次世界大戦前後の演劇界の状況や、戦時中の活動、戦後の復興など、
いろんな資料から調べたと思われる内容で、貴重な資料だ。
特に、表舞台にでない、演出家八田元夫の記録、メモ類を掘り起こした本書は、
長く演劇界に残すべき著書だと思う。
私は戦前、戦後はともかく戦中にこのような慰問演劇が活発に行われているとは
思っていなかったので、当時の演劇人の志の高さに頭が下がる。
警察による拷問や戦地での悲惨な状況、貧困による飢餓対策、
そこまでして演劇をする?と。

広島原爆によるその死までの壮絶な戦いからも目をそらさず、
それぞれの個人の崇高な生き方や華やかな舞台まで
十分に彼らの思いを読み取りたいと思った。
すごい本だった。

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「第10回春風亭正太郎内浜独演会」 甘棠館Show劇場

2020年10月17日(土)

14時~ 2000円

東京に転勤になったH野さんからメールがきた。
彼は観劇で知り合ったけれど、落語にも造詣が深くよくお勧めしてくださる。
今回もごひいきだという春風亭正太郎さんが甘棠館で高座を勤めるとのこと。
ぼちぼち劇場も開かれてきた今日このごろ。
甘棠館Show劇場も久しぶりだ。

内浜落語会の人だろう、法被を着た男性が前説。
さすが、落語系の人は話がうまいな~ 
10年前の正太郎さんの初招致のときの話からいろんな
エピソードをおもしろおかしく語ってくれる。危ない話も多々・・・(^^;
演劇の前説は、しゃべりが、がちがちな人も多い。

一. 手紙無精   粗忽家勘江
  前座の勘江さん、渋い中年で好みだわ~
  痩せて貫禄はあまりないけど、スマートで優しい声をされている。
  昔は字を読める人はそんなにいなかったから読める人は尊敬される。
  だからこういう偽物が多かったんだろうな。
  読めないのに読めるふり。知らないのに知ってるふり。
  自戒をこめて聞かせていただきました。

一. 品川心中   春風亭正太郎
  来年は真打昇進、春風亭柳枝を継がれるとのこと。
  H野さんによると、若いのに異例の出世だということだ。
  そんなに落語には詳しくないから、ふ~んと納得するだけだけど、
  やはり聞いていて心地よい声とリズムは何度も聞きたいと思わせる。
  心中ものを笑い話にするのは不謹慎な気もするけれど、
  なんでもありなのが落語と演劇だ。
  現実では有りえない世界に連れていってもらえる。
  もちろん、ドキュメンタリーも面白いんだけどね。
  
お仲入り 
大抽選会 
  チケットの半券で抽選が行われ、なんとわたくし、正太郎さんの手ぬぐいを
  ゲットしたよ!珍しい、いいことあるかな~
  仲入りに「お」をつけるんだね。

一. おどり    粗忽家すず柑
  お着物を着たお姐さん。色っぽいね~
  日本髪のかつらの話をいろいろとしてくれた。
  その時の髪は京都に洗髪に出して戻ってきたばかりだそうだ。
  あとは髪飾りの説明、舞子と芸子の違いとか。面白かった。
  そして、お祝いの舞を3作舞っていただき、おおとりへ。

一. 芝浜     春風亭正太郎
  話始めてすぐに「芝浜」だとわかった。
  いろんな人の芝浜を聞いたけれど、細やかで丁寧詳細な芝浜だった。
  落語で、うるっとくるのはこの作品くらいかも。
  主役は勝五郎だけど、名前も出てこない女房が本当の主役だろう。
  
いい舞台だった。落語はやはりこのくらい小さいハコで聞きたいものだ。

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読演118「ジュール叔父」 アトリエ戯座

2020年10月10日(土)

15時~ クラウドファンディングリターン券 (有)演戯集団ばぁくう

作   ギ・ド・モーパッサン
読演  佐藤順一

パリの街角。みすぼらしい物乞いに彼は、5フランも恵んでやった。
驚いた顔をした私に、彼ジョゼフ・ラブランシュは静かに話し出した。
幼いころの・・・彼の一家にまつわる思い出・・・。
(5フランは現在の日本の勝ちでおよそ5,000円。)
彼は、ル・アーヴルの出身。フランス北西部、モーパッサンの故郷の港湾都市
その港町で、ジェルセー島への家族そろっての小旅行。
すると、なんとその船上で・・・!
(ちらしより)

今回も30分ほどの短編だった。
子供のころの体験はそのほとんどを忘れているけれど、激しく記憶に残って
いるものもある。それが真実かどうかも怪しいものだけど。

ジョゼフにとって、やくざ者で国から追い出されたジュール叔父が
成功して、金持ちになって戻ってくるということは、
夢のようなサクセスストーリーだったのだろう。
親も当然、期待していたのだろうけど、ジェルセーへの船上で彼らしき
人を見つけたときの落胆ぶりはこれぞ手のひら返しといったところ。

優しいジョゼフはチップも与え、「叔父さん」と呼びたかったということ。
それから物乞いにあると恵んであげているという。

ふ~む。アメリカンドリームがそんなに昔からあったとは知らなかった。
現在はカオスのような状態になっているようだけど、まだ存在しているものなのか。

それにしても、かなりの時間、「牡蛎」のことを「柿」と思っていた私は
耳音痴だよな~(^^;  たかが柿を剥くだけの仕事があるのか?と思ってた。

佐藤さんの声はよく通るし素敵だ。もちろん演技も大好きなので、
また読演だけでなく、上質なお芝居が観たいものだ。

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「マンマ・ミーア!」 キャナルシティ劇場

2020年10月7日(水)

13時半~ 9900円  劇団四季

やっとキャナルシティ劇場が開場した。
ノートルダムの鐘」が中止になって、いつ再開するか心待ちにしていた。
残念ながら「ノートルダムの鐘」ではなかったけれど、「マンマ・ミーア!
大好きな演目のひとつ、「マンマ・ミーア!
わくわくしながら劇場へ向かう。
お約束の感染防止対策を入念に行い、座席へ。こちらも1席おきだ。

(あらすじ)
エーゲ海に浮かぶ小島で小さなホテルを営んでいるのは、
シングルマザーのドナとソフィ親子。
ソフィが自分の結婚式に父親と思われる3人を招待してしまったところから、
騒動は始まっていくが。。。。。


懐かしいオーバチュアを聞きながら、初めて観たときを思い出した。
東京の「海」劇場。もちろんドナ役は保坂知寿さん。 
ブログを始める前だったので、何年だったかな~2005年より前なのは間違いない。
長い年月を経ても、色あせない感動のストーリー。
いろんなことが大きく変わった今でも多くのファンを魅了する。
それも、やはりアバのナンバーの効果だろう。

久しぶりにCDを聞いて歌ってみる。すごくいい、歌詞もいいよね~
四季の日本語訳は最初、違和感があったけれど、慣れるとなかなかココチよい。

出演者は半分は分かった。ドナ&ザ・ダイナモスの3人、パパ候補3人。ペッパー。
ベテランばかりね。あ、ハリー役の堀米さんは記憶がない。
プログラムの他のキャストも懐かしい顔ぶれが。有賀さんがハリー役だなんて。。。

何度も観たので詳細まで内容は覚えていて、ほとんど演出の変更はない。
それでもあまり古い感覚がないのは、舞台が海外だからな。
ウェディングドレスもとてもおしゃれで何度見てもうっとり。
足をそっと差し入れるシーンが大好き、そして髪を整えてもらうシーン。
いつ見ても泣く。 今回は特に、マンマ・ミーアへの思い入れと劇団四季への
思いがないまぜになって、ほとんど号泣。

そして、できないと思い込んでいた、カーテンコールでのスタンディングとダンス。
マスク姿ではあるが、ペンライトを振り、小声で歌いながら、踊る。
またもや泣く。

客席を減らしてもまだ満席とはならないようだけど、
いつかまた大入りになりますように。。。

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「重ねがさね『無理ばっかり。』むりばか2」 ぽんプラザホール

2020年9月19日(土)

14時~ 2200円(特割) Aramacky presents

企画・演出  荒巻久登

新作、新キャストで6作品オムニバス。上演時間は約120分。
前作で完璧に復活した無理ばかシリーズ第2弾!
荒巻さん、乗ってるな~~
今回も座席に応援メッセージとかイラストとかを有料で掲載。
かなり多かったと思う。彼の人望だな。
これなら福岡にいない人でも応援できるしね。

前回と同じ作品もあったけれど、どれも本当に秀逸。
結構、大声で笑ってしまった。いいんだ、マスクしているからw

「赤い石」
作  関村俊介(あひるなんちゃら)
出演 友田宗大・萩尾ひなこ
部屋に見えない大きな石?透明なのか?ではなぜ赤?
シュールで考えさせられる作品。ラストはちとブラックだった。

「距離きょり」
作  池田美樹(劇団きらら)
出演 坪内陽子・後藤香・岡本ヒロミツ
主役は坪内さんと岡本さんなんだけど、(マネキンの二人)
後藤さんが入ることでさらに面白くなっている。
上手いな~~久しぶりの後藤さんは最高!

「D!STANCE DANCE」
作  もりたかし(劇団HAっHAー!!)
出演 岡本ヒロミツ・友田宗大
3部構成であとの作品の合間に上演。
締め切り間近の作家と編集者。よくあるパターンだけど、
面白かった~ クロサイの作品を思い出した。。。なんだったっけ。。

「携帯ショップ恋愛物語」
作  内田好政(ナシカ座)
出演 後藤香・友田宗大
再演、何度聞いても面白い。テンポがよくてめっちゃおもしろい。
下手な役者ではできないだろうな~

「反発する二人」
作  幸田真洋(劇団HallBrothers)
出演 坪内陽子・岡本ヒロミツ
再演、アイデアは普通だけど、演技がとてもうまい。引き込まれる。

「ソーシャルキス」
作  田坂哲郎(非・売れ線系ビーナス)
出演 岡本ヒロミツ・萩尾ひなこ
再演、ポイントは前回と同じぬいぐるみ?
ちょっと怖い近未来がなんだか現実味を帯びてくる。

予約してからも、上演後もメールが頻繁にきて、とても気を使ってもらっている。
稽古して上演するだけでも大変なのに、この気の配り方は申し訳ないくらいだ。
早くもう少し楽に演劇をやったり楽しめたりできますように。

キャスト
後藤香(劇団 go to)
坪内陽子
岡本ヒロミツ(グレコローマンスタイル)
萩尾ひなこ
友田宗大(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)

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「シャザイカイケン」 湾岸劇場博多扇貝

2020年9月12日(土)

15時~ 2000円  最新旧型機クロックアップ・サイリックス

作・演出 川原武浩

「このたびは、誠に申し訳ございませんでした!」
 居並ぶ報道陣
 多勢に無勢
 考える間もなく次々に浴びせられる質問という名の糾弾
『今回の件についてどのようにお考えか、お聞かせください』
『きちんと説明責任を果たすべきではないでしょうか』
『どのように責任をとるおつもりですか』
『まだ他に隠していることがあるんじゃありませんか』
 何を言われても
 何を聞かれても
 ただ謝り、ただただ頭を下げ続ける
 こう口にしたい気持ちをひたすらに抑えて
「…あの、なんで私が謝らなきゃいけないんでしょうか」
(公式サイトより)

最近でいうと、コロナに感染した施設等(学校とか)の謝罪会見。
ちょっと前では不倫した芸能人や事務所の面々。
パワハラで訴えられた会社、学校のお偉いさんたち。
「なんで、私が?」と思うよりテレビの前の私たちが
「なんで、あなたたちが謝る?」というものも多い謝罪会見。
ひとごとで見てるだけならふ~んと思うだけなのだけど、
当事者になったらどんなに悲痛なことか。
神経をやられるのは必至である。
コロナ前から、ネットでのやり取りも危なっかしくて不毛だ。
みんな気がついてきていると思うのに、やっぱりエスカレートしてしまう。
なんでだろうな~川原さんのごあいさつ文に激しく共感している。
ずいぶ早くからSNSをやって、それなりに楽しんできたけれど、
すっかり恐れをなして使い方すらわからなくなった私である。

最近では友達とのグループラインですらちょっとした言葉使いで
亀裂が入ってしまう。こわ。。。。

閑話休題
クロサイの作品はいつも時世にのっとっていて面白い。
川原さんの時代をつかむセンスというか才能だ。
5月上演が延期になって9月実施。
この作品、当初より大幅に加筆修正された
「SD(ソーシャルディスタンス)バージョン」らしい。
なるほど、謝罪会見するほうもされるほうも、消毒液を持った
消毒屋さん(?)の男女にやたらとシュッシュ、シュッシュされて、
気分的に咳き込みそうだ。これ中身は水だよね??

会見を開いた会社の3人がひたすら謝るだけで、
いったい何に対して謝っているのか誰もわかってないところまでが
長かったな。そこから思いつくものをあれこれ並べるのは、
テンポが良くなってきて、非現実的で笑える。
5人未満ならOKというから5人で飲みにいった。はあるある話。
個人的には商品の不具合、といっても0.1㎜の誤差?をつつくのが
すごくおかしかった。笑いをこらえるのが大変。
最後は副社長なのに逃げた社長の代わりに謝る男。
殴られボールペンを投げつけられ悲惨だ。
最後はボールペンに加えてなんとスマホ(携帯も?)が降ってきた。
いつもながら迫力あるな~!

演劇も徐々にもどりつつある。
演るほうも観るほうも気をつけて止めないようにしたいね。

キャスト
上瀧昭吾、長沼里佳、大谷豪、立石義江、大石華愛(西南学院大学演劇部)
池田景、石村英美子(henhouse)、白川宏治(ユニットれんげ)、松本征也
エストラゴン後藤(声の出演)長岡暢陵

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