「社長吸血記」 北九州芸術劇場中劇場

teru10162014-10-26


13時〜 5500円 ナイロン100℃

作・演出 ケラリーノ・サンドロビッチ

久しぶりのナイロンだ。調べてみたら5年間に東京本多劇場で観た「世田谷カフカ」が最後だ。
大倉さんとか犬山さんとか独特の雰囲気を持っている役者さんを観るのが楽しみ。

会場入りしてさっそくパンフを買う。ぱらぱらっとめくるとおどろおどろしい写真と履歴書風の役者紹介、
たくさんの対談記事。これはコスパ高いなぁ〜♪

2時間半だったかな。かなりの長さだったけどナイロンはそうだと思っているので納得済。
2階の下手2列目。遠いけど観やすい、もうちょっとセンターのほうが良かったな。

舞台はあるビルの屋上の風景、近くのマンション?やビルと超接近しているのが都会を感じさせる。

その屋上に集まってきたのは会社OB?の女性たち、警備員に文句をいいながら「私たちのときは」を連呼。
あー自分を見てるみたいだ、これ口ぐせになるよね〜 若いときは嫌いだったことばだ。。

一転して、おそらくそのOBの会社の現役社員の昼休みの風景、お弁当を食べたりおしゃべりしたり。
そんななごやかな感じなのに、どうも社長が失踪しているらしい。

だんだんとその会社がかなりあくどい企業だということがわかってくる。
客との営業の演習のシーンでは、男性も女性もいかに異性の客を性的に引きずり込むかということにポイントがおかれている。
ミミ(鈴木杏)は有望社員ではあるがどうも社長失踪に絡んでいるらしい。
そして社長はとなりのマンションの曲(山内圭哉)宅にいるらしい。

2場面が交差しながら破滅の方向へ進んで行く感じ。
良い探偵(山内圭哉2役)がキーパソンなのかもしれないけれど、よくわからない。

当然のことながら騙された客たちの暴動。このやるせなさがラストなのか、失踪したまま出てこなかった社長(殺された?)はなんだったのか。

なんとも不気味で気色悪い芝居だったけど、役者さんの上手さを堪能した。
スローモーションを多用していたけど、すごく効果的だった。
それからハウステンボスで体験したプロジェクションマッピング
なるほど!演劇で使うとこんなにインパクトあるんだ!!

鈴木、山内に加えてかもめんたるの2人を客演に迎えて、ベテラン劇団員と人数は多いものの見ごたえのある芝居を堪能した。
帰宅後、パンフを読んでみると、ケラさんはあまり演劇をやりたがっていないなーという印象だ。なんでもできる人だから分散しちゃうのかな。
50歳を過ぎたということも要因の一つらしい。確かに若いときのぎらぎら感はなくなってくるよね。
わざと乱丁風にしあげたパンフは芝居と同じく途中でぶちっと切ったり、同じページ繰り返したり、ぽかーんと空白を作ったり。。。
おちつかないったらありゃしない、おもしろいけどw  手書きのコメントは良かったね。

ともかく、ナイロンの舞台はそうそう簡単には観れなくなりそうだ。次回もしあったら見逃さないようにしよう。