「ぼくの、おばさん」 ゆめアール大橋 小劇場

teru10162014-12-14


19時〜 2300円 劇団きらら

作・演出 池田美樹 

きららが大橋に来た。
ゆめアールは演劇の舞台としては不十分な気がするけれど、近いので嬉しい。
熊本公演で好評を得ての福岡入り。
福岡の怪優、手島曜さんを客演に迎えての本公演はとても面白かった。

父親が亡くなり叔母八重子(オニムラルミ)と住んでいる急一(磯田渉)そこへもう一人の伯母千代子(宗真樹子)がやってくる。
二人のオバとのちぐはぐなやりとりにとまどう急一はパニック障害らしきもの(?)をたまに起こす。
人の話がすーっと入らなくなることは私もたまにある、病気というより性格的なものかも。

家土地の売却関係の不動産業者だっけ税理士だっけ弁護士だっけ^^;の井出(手島曜)は八重子と恋愛関係になるのに、八重子は受け入れない。
そして、自由本坊な千代子は財産相続を拒否する。
家出した急一の母よしえ(池田美樹)は不思議な存在感を持って時々登場。
ネット買い物依存のよしえは根が寂しがり屋なんだろうな〜
八重子にしてもネット依存傾向がある。
若い急一がずるずるとホームレスになりそうな件はぞっとする感覚があった。

千代子、八重子の確執が少し緩んだ場面では深くにも涙腺がゆるんだ。
ちょっと意外な舞のような演出も目をひいた。
家族であるから避けられない葛藤をいやでも乗り越えなければならない瞬間だ。
私もまさに「家」とか「家族」とかに直面している時期なので、かなり入り込んで観たかな。

それにしてもベテランの役者さんに交じって若い不思議少年の磯田さんはすごく頑張っていた。
若いだけでなく力があるなぁと思わせる好演だった。

叔母と伯母の違いも再認識したし、相続もまた調べるきっかけになった。
なつかしい音楽に過去を思い出しながらきららの舞台に酔いしれた。