「荒れ野」 北九州芸術劇場小劇場

18時〜  穂の国とよはし芸術劇場PLAT プロデュース

作・演出 桑原裕子

多田ちゃんが帰ってきたよ。
KAKUTAの多田ちゃんは昔と同じ可愛くて、凛としてすてきだった。
居並ぶ名優たちの中でも怖じず堂々と演じていた。

それにしても豪華な俳優陣だわ〜 しかも小劇場で間近で観れるなんて最高!

舞台はある住居の中、日常的な雑多なものがごちゃごちゃ置いてある。
布団やこたつや、テレビ、洗濯物、丸いストーブ。。。下手にベランダ、上手にバス、トイレ、キッチン風。
初老の男と中年女、若い男が寝ている。そこへ、近所の火事で避難してきた、女の友達夫婦と娘。
6人の関係や立場などが次第にあきらかになってくる。。。。

浮気とか同棲とか同性愛とかこれでもかというくらいに次々と吹き出してきて息つく間もない面白さ。
朝子の天然はたまにいるよね、という感じだけど、藍子の女性特有の嫉妬深さはよくいるいる女!と妙に納得。
男ってなぜ別ひきだしなんだろうね? 未練がましいというか。ま、男には男の理論があるんだろうけど。
若い有季とケン一のやり取りは面白かった。若いときのほうがさっぱりしてるよね。
石川の役割はちょっと珍しい。ときどき笑わせてくれる道化役でもあったし。

ベランダの窓を開ける音やシャワーの音などちゃんと効果音もあって、かっこいい〜と思った。
鍋を食べるシーンでは本物の鍋だったし、発泡酒プルトップを開けて飲むまで本物。
虚構だけどリアルだ。

終演後に作演出の桑原さん、平田さん、中尾さん、多田ちゃんでアフタートーク。司会は北九芸術劇場の能祖さん。
桑原さんを初めて見た、美人だけど男前でかっこいい! 役者たちからは演出が細かい!って言われていたけど、
なんだかわかる感じ。女性があこがれる女性だな〜 仕事ができて家庭も持っているという。
中尾さんはミュージシャンで初舞台らしいけど、桑原さんが惚れ込んで頼んだらしい。
そして最後にギター演奏で歌ってくれた。ラッキー♪

アフタートーク、演奏付きのお得な芝居だった。
「彼の地」は観逃したので、「彼の地2」は観たいな。

平田満(アル☆カンパニー)、井上加奈子(アル☆カンパニー) 増子倭文江(青年座)、中尾諭介、多田香織(KAKUTA)、小林勝也文学座