「イェルマ 悲劇と書いて、夫婦と読む」 ももちパレス

2019年5月31日(金) 

19時半~  3000円  空間再生事業団GIGA 

脚本 ガルシア・ロルカ
演出 山田恵理香

この物語は夫婦のおはなし。
イェルマという名前の若い妻。
夫のフワンは羊飼い。

牝羊は柵の中に、女は家の中に。
「君には家にいてほしいんだ」
そういう夫は、今日も外で羊と眠る。

彼女は子供が欲しかった。

子供を持つってことは
バラ一輪を手にするのとは訳がちがう。
たとえあなたが
わたしの眼の一番柔らかいところへ
針を突き刺せと言っても
わたしは何だってやる。
子供を生むためなら。

切に願うイェルマが向かったのは…。(こりっちより)

GIGAの公演は久しぶりだ。
いつもおそるおそる見ていて、置いてかれがちな気がするが、
今回はちらしを読むと非常にわかりやすいストーリーで、
とし子さんも出るし、のんびり臨んで行ったが、やっぱりびっくりぽん!

まずこの広い舞台で、ふわふわの夢の中のような衣装とタイトな衣装を
身につけたダンサーたち。
ミュージカルのように、踊って歌って泣いて笑って、噂する。。。

テーマはシンプルだったけど、演出が斬新だったな~さすが恵理香さん。

可愛い可愛いイェルマの悲劇は子どもができないことではなかった。
夫との関係だったのだ。そして最後の悲劇が訪れる。。。
これはホントに悲劇だわ。同じ不妊を扱っていた「素敵じゃないか!」
とは全く違うものだね。

ガルシア・ロルカがどうしてこのような作品を作ったかは本人に聞けないけれど、
現代に生きる、演劇関係者たちが試行錯誤をして作り上げたのがよくわかった。

役者さんもそれぞれ良かったが、ダンサー3人が目をひいた。
かおりさん、真吉さんは知っていたけれど、藤城さんは初見。
素敵だったな~~ かおりさんとのアダムとイブ風なダンスは
妖艶でうっとりした。

猛者さんとHotakaさんは裏で演奏と歌。
とても雰囲気が良かった。

希望者のみに配布されていたパンフレットには
出演者の作品に関してのというか、「夫婦」に関してのコメントが
が載せられていてとても面白かった。
ほんとに夫婦ってそれぞれ違うんだよね~
これを配っていたのは頭にパンを乗せていた女性スタッフ???
これは誰だったのだろう?

キャスト
フアン    五味伸之
イェルマ   宗真樹子(劇団きらら)
ドローレス  中村とし子
老婆     ケニー(非・売れ線系ビーナス)
マリア    松尾佳美
ビクトル   田島宏人
ドローレス  八尋香菜
義姉/雌    峰尾かおり
義姉/少女   真吉
羊飼い/雄   藤城道博

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