「約束」 大博多ホール 

teru10162008-04-19

19時〜 3000円 劇団塾
ここのところピンとこなかった塾だが、今回はテーマが良かったなー。  ぼけてしまった老人とその娘(姉)が山奥の別荘で暮らしている。ゴールデンウィークのある日、そこへもう一人の娘(妹)が夫と子供二人の家族でやってくるが、どうも家族間で揉め事が。。そこへ娘婿の父親までやってくるし、妹が呼んだ弁護士も。さらに迷い込んだ登山者まで婿の弁護士に仕立て上げられて。仕事一途な夫を妹は嫌っていた。自会社の倒産で多額の借金を負い、それをきっかけに離婚するといきまいている妹。子供たち(19と23?)は両親の不仲に心を痛めつつも明るく、ぼけた祖父や叔母と楽しく過ごす。本当はぼけていなかった祖父はそれを見抜いた孫たちと両親のことを心配する。ニセ弁護士と一緒に踊り、歌い、両親を励ます子供たち。それでも心を閉じたままの妹は窓の外に信じられない光景を見る。5月5日に降る雪。そこでまだ老人の妻が生きていたころにフラッシュバック。病気でもう余命ないと察した老人の妻は老人と娘二人に見取られ、ある約束をして息絶える。それが5月に降る雪だった。もう一度やり直す気持ちを亡き母に教えてもらった妹は家族で帰っていく。なんということのないストーリーかもしれないが、うーん、今回は徹底的な悪役になりきった妹に軍配!これでもか、これでもかと夫を痛めつける妹に同情の余地はないかと思ったとき、「あなたは仕事仕事でうちに帰ってこなかった、子供をここまで育てたのは私だ」という妹の言葉・・・・・・・・・身につまされた泣 演劇で非日常を楽しんでいる私だが、これだけ自分に重なるものを見せられると参ってしまう(^^;) ちょっと苦笑いの観劇後感だが、夫婦愛、家族愛、素直に感動することができた。髪を切った伏貫さんは段田安則に似てなかなかステキでした(^^)v