「さかのぼれども、青」 北九州芸術劇場小劇場

teru10162008-08-24

14時〜 招待券 のこされ劇場≡
劇前劇があると聞いていたので、開場とともに入室。 既に舞台上には舞踏着のようなものをまとった女優がたくさん。 その中に男優一人。 ぶつぶつとセリフなのかただの会話なのか客席のざわざわを無視してしゃべり続けている。男は作家なのか、ノートに女たちに聞いた話をメモしていってる。 「ふるさととか家族とかいう言葉から何を連想する?」女は一人づつ、自分の話をとめどなくしゃべる。 おばあちゃん。。とか夕飯とか。。。家族とか。。いろいろいろいろ・・その間に他の出演者らしき人たちも入ったり出たりちょっとしゃべったり、リアルなのか演出なのかわからない微妙さに見入っていた。 四隅には昔風の丸い金魚鉢。 真ん中には黒いきれをかけた直方体の物体。 やがて開演時間になると前説で注意事項などを話し、なぜか鏡割りの格好で中央の物体を割るマネ。 きれを取り去るとガラスの容器に水がたっぷりでそこに浸かっていた金魚の帽子をかぶった男優。 この話の中心であるこないだ死んだおじいちゃんだと言う。 これでぐっと物語に入り込む。 「ボク」は自分のルーツを探るために2004年父や祖父が生きていたときに戻ろうとする。 できなかった会話をして自分は何かを見つけようと。 しかしそううまくことは運ばず、逆になぜこんなことをしているのかを後悔し始める。 さまざまな角度の自分自身である女たちは自分から離れて叱咤激励し始める。・・  思い出すとこんな感じだったと思うけど、結構難しい話だったんだな〜(^^;; 自分探しはわかるけど途中からいやに自虐的な感じが強くなって、少々見てて辛い感じがした。 閉鎖的でしゃべれない妹とかボケかけているおじいちゃんとかがかなりリアルでおもしろかったのだが相変わらず「ボク」が情けない、まあこれものちの前振りだったようなのだが。 おじいちゃんのセリフは・・・なんだかどこかでデジャヴ??? 聞いたことがあるような・・・ 「さかのぼる必要なんかない」 「人間死んだらさかなになる」 かなり時間をかけて作った作品のようで、パンフレットも豪華だし、アフタートークで鐘下さんとたっぷり時間をかけて作った様子が披露された。 鐘下さんの「いっちゃんはいい人だなー」と「感情でいいじゃん!」ってのは受けた。 しかしかっこいいしよくしゃべる(^^;;  いい男は寡黙かと思ってたがそんなことないね。 ときどき家族の話題が出てすごく情の深い感じの方だと思った。 市原さんが頼るのも無理はない。 今回は招待券で見せていただいたけど、この金額以上の作品となっていたと思う。 のこ劇、福岡でもやってほしい。 酒瀬川さん、松野尾さん、あっぱれでした♪