「落ちこぼれの神様」アクティブハカタ地下スタジオ

teru10162009-07-12

15時〜 2500円  劇団テアトルハカタ&劇団無限合同公演
無限のお芝居は何回か観たけど、テアトルハカタとの合同公演は初めて。 先日春日市で観た『班女』に出演していた本田恵子さんも出演のようだ。 ご贔屓の林雄大さんも出ることだし、見たい!とは思っていた。 でも予定が厳しいな〜と思ってたら時間ができた。 あきらめてたときの観劇は喜びもひとしお。 しかし、完璧に忘れていたのだが、山笠真っ最中!!! 櫛田神社を抜けていく予定が・・・うわっ!通行止めやし。 なんとか近くのパーキングに止めてぎりぎりにすべり込む。 他のイベントもあってるのか、建物には人があふれている。 地下スタジオへ・・・ アクティブハカタは劇団無限を始め、自前のアトリエを持ち、いろんな劇団や養成所を有しているので、環境的には演劇を目指す者にとっては恵まれているのかな〜なんて、素人考えで思う。 テアトルハカタは昔からある福岡の老舗劇団。 まだ演劇を観てなかったころから名前だけは有名で知っていた。 さて、「落ちこぼれの神様」は夜間中学に通う、大人たち+中学生、の話し。 62歳から15歳までの生徒8名は、文字の読み書きから習う基礎クラス。 さまざまな理由で勉強できなかった彼等はいろんな夢を抱いて、勉強に励む。 混ざっている中学生は読み書きはできるものの、昼の中学になじめずにここへ追いやられた二人。 かたくなな彼等が大人たちに心を開いていく過程がおもしろい。 小さな問題も2〜3くぐりぬけながら、結局は昼間の中学生を多数受け入れるために、基礎クラスは廃止にという悲しい結末。 現在、夜間中学があるのかどうかもわからないが、ぐぐってみると、まだ存在しているようである。 ただ、ネットで調べるのも限度があり、今現在、どういう状況なのかはわからない。 でも、確実に存在していたという事実はあるのだし、いつの話かはわからなくてもとてもいい話だと思った。 役者達ははまって夜間中学生を演じていたのだが、井上守夫役の黒江昭治さんはとても良かった。 好みの役者さん♪良かった、すごーく良かった。 なんだか自分の理想とする人物だった。 全然かっこつけることなく、世の中の常識にもおかしいと思えば反発するし、こいつ助けなと思えば、体を張って助ける。 たとえ文字を読み書きできなくても、人間が生きていくうえで何が大切かをわかっている。 そしてそれを惜しげもなく他へ伝えられる。 そういう井上を等身大で演じていた黒江さんは本当にステキだった。 林雄大さんはちょっとしか出番がなかったけど、無限の主宰としてテアトルハカタとの共演に満足感はあったのだと思う。 これからも期待する劇団です。