「海の沸点」演劇書を読む会

teru10162009-08-19

19時〜 赤煉瓦館
「海の沸点」坂手洋二 今回は戯曲ということで、今までとちょっと感覚が違い、あっという間に読み終えた。 普通の小説にト書きが入ったようなものだ。 登場人物は実在の人、人名は全てカタカナで書いてあったがそれが妙に沖縄っぽかった。 今回は時期的に終戦記念日あたりとなり、あわせたわけでもないだろうに、偶然もリアルだなと思った。 沖縄での戦争の歴史を垣間見ることができたが妙に切ない。 現実には今でも米軍基地があり、それに反発する者と歓迎する者の二分化で私たち以上に沖縄の人々は今も戦争の爪あとを引きずっている。 私は全編リアルな会話だと思ったのだが、結構ツッコミがあったのはやはり、演劇としての上演台本になるからなんだろうな。 戯曲としてのできを論議することは私には到底無理だが、読んでみてこの舞台が目の前に広がるのは驚いた。 実際に観たいが映像は残ってないそうだ。 出席は4名。 一人ずつ感想を言うのだが、ほんとに人それぞれ目線が違うな〜 私は主人公と奥さん、子ども、兄弟、両親との関係の深さが一番印象深かった。 今とっている毎日新聞の連載の「下流の宴」(林真理子)がおもしろいのだが、これも沖縄の家族が出てくる。 ちょっと下品だけど、みんな仲良しで、明るい、くよくよしない、というのが沖縄の印象だ。 一人の提案で役をあてて、本を音読してみた。 うん、具体的になったような気はするが、私は役者ではないので、自分のセリフをとちらないように読むのに一生懸命で内容把握まで至らないのが辛い(^^; 実際の役者さんは本の読み合わせから稽古を始めるそうなので、重要な段階なんだろうな。 ほんとにド素人で申し訳ないのだが、いろんな方面から演劇の勉強のきっかけを与えてくれるこの会は私には貴重な場所だ。 次回は10月第三水曜日、課題書は「ハムレットマシーン」ハイナーミュラー作の戯曲。