「海獣」 西鉄ホール

teru10162009-11-23

13時〜 1750円  劇団桟敷童子
アートリエで割引販売。 日程が悪そうだったのだが行けることになって一安心。 桟敷童子は前回「泥花」で西鉄デビュー。 ひまわりの花が印象的な舞台だった。 「海獣」までに数回公演をされているが、もう福岡には来てくれないかとあきらめていた。 だが先日、東憲司さんはトムプロジェクト公演の作・演出もされていてかなりいい作品をみせてくれた。 福岡出身の方なのでやっぱり嬉しいな〜〜 ホールの前には役者さんが衣装をつけたままで客入れ。 あまり福岡では観られない光景だ。 ぎょっとするメイクをしている役者さんもいて、横目でちらちら見てた(^^;  舞台上には昔の村の家や自然の様子を枯れ草いっぱいで表現していて、あばらやや小さい船などがセットされている。 おお。。そそられる。 西鉄ホールのようにちゃんとした小屋でないところで結構やってきている桟敷童子は、なんでも自分たちで作ってしまうらしい。 舞台が始まったら引き込まれる役の数々。 パワーがある! 迫力がある!! 大勢で踊り歌う様は洗練されたミュージカルとはいえないけど、決して興ざめするものではなかった。   時は幕末、黒船来航の町では地元の住民が騒いでいた。 猟師の仕事はなくなり困った猟師の妻、海緒と義母はアメリカ人(メリケン?)への供与品としての女郎の面倒を見ることとなった。女郎候補はまだ子どもの4人。 世話するうちに情が通い合うようになった海緒たちは運命を呪いながらも強く生きることを誓い合う。 だが、明日、アメリカ人のもとへやられるという日に彼女たちは毒を飲む・・・・・そして・・・昔の自分ではどうしようもない身の上をなげきながらも人を愛することや優しくすることを忘れなかった霧音、志乃、都留、加代。 地元をこよなく愛し、そこに住む人を愛してきた海緒や留吉たち。 役の描き方がとても良かった、難を言えばあちこちで、ぐーんと感動してきているのに、どてっとコケルのは東さんの作品だからなのかな? せっかくならがんがんお涙ちょうだい路線でいってほしかった。(若い人にはギャグを織り交ぜるのがいいのかもね) 舞台装置のしかけもスゴイの一言で、たえまなく降り続く雪や大きく揺れ動く地面(板?) 「泥花」のラストを思い出した。 観客にいかに印象つけるかってのが上手い劇団だと思う。 また来て欲しい(^^)v