「裏切りの街」 福岡市民会館

teru10162010-06-08

19時〜 7000円 パルコ・プロデュース
パルコが福岡に来たけど、パルコ劇場はない。 でもパルコ・プロデュースはよく来てくれた。 ピクニックグッジョブ! 北九でさっちゃんを見損なったので松尾スズキも見そびれていた。 福岡出身の天才。 ぱっとみ中年のおじさんなんだけど、すごい役者、演出家だ。 全く気負いがない。 松尾さんが三浦さんの演出を受けているところってなんだか想像できないし。 「裏切りの街」題名から想像できる通りの話。 夫や妻や、彼氏彼女を裏切って他と関係を持つ。 そこにはなんのためらいもない、(とは言わないけど)ためらいつつ迷いつつ結局そういう関係になってしまう人間の弱さとか業の深さとか。 現実にはありえない、あってほしくないと望んでいるのに、そういう場面を楽しんでしまうのは人間のいやらしさだな〜  しかし、なぜ怒らない? なぜ修羅場にならない? 最終的には夫も、彼女も実は浮気してたとかで、なんだか物分りのいい人間の集まりというか、都合のいいトコ取りというか。 特に松尾スズキ演じる夫は妊娠した妻の子が実は自分の子ではない、ということまでうすうすわかってるのにそれでもうれしいな〜(というふり?)をする場面など、ぞ〜〜っとした。 修羅場にならないというのは逆に深く恐ろしいものを含んでいるのかもしれない。 秋山奈津子は「ルル」で観たのち、劇団☆新感線で観ていた。 芯の強い女役しかみてなかったので、今回は意外な役どころだったかもしれない。 田中圭は初めて観たけど、若い役者はこういう表現は上手だ。 現実に近いのか。  安藤サクラは今どきの女性(たよりない男を保護する)役割りっぽくて勉強になった。 とは冗談だけど、けっこうこの(しっかり女×ダメンズ)って構造は多く見られるのではないか。 息子二人を持つ母としては溜息が出てしまう。 結局驚くほどの修羅場もなく、淡々と終了。 休憩をはさんで3時間半。 あっと言う間だった。 これからどうなるか(子どもが産まれたら)あれこれと想像たくましくしながらカーテンコール。 まず楽曲担当の銀杏BOYZ峯田和伸登場。 ギター一本で切々と主題歌だっけ?を歌う。 うん、せつなくていい曲でした。 それから役者たちが出てきて、続けて三浦大輔氏登場。(いや順番が違ったかもしれない) ちょっとありえないくらいカッコいい。 役者で出ないのだろうか? 今回の舞台は割引券が出ていたけど、けっこう席は埋まっていた。 田中圭目当てのひとも多かったと思われなカテコ。 客席にリリー・フランキーが来ていたらしい! 松尾さんと同じく北九州出身の天才。 (見てない、くやしいいい) しかしながら、観て間違いはなかったと思う公演でした。  余韻にひたりつついきつけのBARで飲み。