「告白」 映画 ちょとネタばれ

teru10162010-06-09

1000円  レディースデイ
去年の本屋大賞湊かなえの作品が映画化。 原作は登場人物それぞれの告白章からなる。 これが映画になるとどうなるだろう?と期待していた。 いわゆる推理小説ではなく、犯人は最初から分かっている。 そして法でなく犯人をどう追い詰めていくか、というところがとても不気味で恐ろしい。 原作を読んだときも衝撃的だったけど、映像化されるとさらに恐怖度が上がった。 人が死ぬのはどんな場合であれ恐ろしい。 そしてそうなるよう追い詰める過程はもっと恐ろしい。 松たかこの演技は観ているだけで鳥肌ものだった。 美人が淡々と語るのはこんなに怖いのか。 最愛の娘を生徒に殺された先生、異常な環境でゆがんだ生徒たち、子どもを溺愛する母、理想と希望をもった熱血教師、事件の関係者や他の告白でラストステージへと向かう。 出だしから驚いたこと。 今の学校ってこんなん? 先生が話しているにも関わらず、しゃべったり歩いたり携帯したり音楽聴いたり。 それを松たかこ演じる森口先生は全く気にせずに話を続けている。 異常な雰囲気。 こういうところばかりではないはずだよね・・・ 不安。 無邪気に殺人者をよってたかって制裁するクラスメート、HIVに感染していると思い込み錯乱する犯人B、検査の結果陰性でがっかりの犯人A。 唯一の理解者までも殺し、自身を目立たせたかったA。 救いは今は側にいない母への思慕だけなのだが、それをも復讐の材料にされるおぞましさ。 どこまでも救いのない話がラストまで続く。 いやラストで際立つ。 目には目を、の典型。 未成年の犯罪にスポットをあてたすごい作品。 ふと主人公はダレなのかと思う。 第三者のつもりで笑ってみているあなたなのかも・・・