「桜壽博多座大歌舞伎」 博多座

teru10162011-03-13

16時半〜 18000円
夜の部、演目は「棒しばり」「夏祭浪花鑑 二幕六場」まずは従妹とお互いの近況を伝え合う。 予定が予定通りに行われる幸せに感謝。
「棒しばり」狂言の題材を歌舞伎舞踏にしたもの。 おなじみの太郎冠者、次郎冠者が出てきて、笑いを誘う。 酒好きな部下に困った大名は留守中に盗み酒をされないように、太郎冠者と次郎冠者を縛って外出する。 縛られて余計に酒が飲みたい二人は縛られたまま酒蔵へいき、互いに飲ませあって、酔っ払い、愉快な踊りを舞うというもの。 棒に手を縛られた次郎冠者(市川猿弥) 後ろ手に縛られた太郎冠者(中村七之助) 棒で樽酒を開けたり、足で拍手?したり、扇子を片手で操ったり、ととにかく飲みたいがための工夫に笑える。 二人の息のあった舞踏に大笑い。 しかし、七之助丈は立役もやるんだ、でもやっぱり女方のほうがいいけどねw
「夏祭浪花鑑 二幕六場」串田和美 演出、コクーン歌舞伎などで人気の高いもの。 主演の団七を博多で初めて勘三郎丈にかわり勘太郎丈が演じる。 喧嘩で捕えられた団七は女房のお梶(中村扇雀)や徳兵衛(中村橋之助)たちが助けた磯之丞(尾上松也)を守るために必死になる。 徳兵衛の女房のお辰(七之助)も夫を助けるべく、顔にこてをあて火傷してまでもその覚悟を見せる。 お梶の父親、義平次(笹野高史)は金の亡者で義理人情もなく磯之丞の愛人の琴浦坂東新悟)を佐賀右衛門(片岡亀蔵)に売ろうとした。 懇願しても逆に罵倒され殴られとうとう、団七は義平次を殺してしまう。 このシーンがかなり長くてしかも水(泥?)を使った演出。 前方席の人はビニールシートをかぶっての観劇だった。 他にも昔は喧嘩ばかりの三婦(坂東彌十郎)の力ある説得がほろりとくるし、最後の追手との戦いの場面がすごい、なぜかウルトラマンのように、小さな街並みのセットの中での立ち回り。 かっこいいんだけど、なんとなくユーモラスな面も。 これが串田演出の妙なのか。  印象に残った場面だけを抜粋してみたけど歌舞伎っておもしろい!! 古典とはいえ、現代では理解できない主君や肉親への忠誠心が印象に残った。 しかも美しい!!  殺人シーンや戦闘シーンも美しいのだ。 琴浦をやった新吾丈はまだ二十歳、綺麗で見とれてしまう。 いつか七之助丈のように強い女方になるのだろうな〜  今回は大向うがかなり頻繁にかけられていた。 ちなみに大向うは女性がかけてはいけないらしい。 東北大地震の募金箱が設置されており、勘太郎丈らのポスターが頂けたそうです。 ばたばた帰って気がつかなかった。