「近代能楽集」演劇書を読む会

teru10162011-04-20

19時〜 赤煉瓦会館
三島由紀夫は初めて読んだ。 もっと怖いイメージがあったのだけど、浅利さんの本で読んだ彼の素顔はいたずらっこな少年のような感じだった。 それぞれの原作となる能の話はこの本と別に薙野さんが持ってきて、それぞれの話の前に要約してくださった。 原作に沿ったものもあれば全く違う風にアレンジしたものもある。 班女と弱法師は、演劇の舞台で見たことがあったのでストーリーは知っていたのだが、原作とは似て非なるものというか、よくここまで解釈したものだと驚いた。 古典を現代劇にアレンジしたものがほとんどで、作者不詳のものも多い。邯鄲(かんたん)、綾の鼓、卒塔婆小町、葵上、班女、道成寺、熊野(ゆや)、弱法師。 どれもおもしろく一気に読んだが、一番好きだったのは熊野と卒塔婆小町。 女のしたたかさが小気味よかった。 これらも原作との比較がおもしろかった。 複数で話すとまた違う観点から本が読めておもしろい。 これが読書会の醍醐味なんだろうな。 演劇論は難しいけど脚本は読みやすい。 次回は洋物で「オイディプス王」 出席できないのだが一応買って読んでみるつもり。