佐藤順一 読演会19『大島が出来る話』 アトリエ戯座 

teru10162011-12-10

19時〜 1500円 ばぁくう
ずっと月2回の読演会が開催されていたのだけど、なかなか行けずにやっと^^; 19回まできてしまった。 演劇じゃないということも一因だったけど、行って聞くとほんとに癒される。 佐藤さんは実に味わい深い役者さんだ。 新しいアトリエも趣があって、置物がステキだし、観客椅子はソファが多い。 開演前後には役者さんたちにコーヒーやお菓子を頂いて、まるでサロンのような雰囲気だった(サロン知らないんですがw) もう少し近かったらいいのになぁ〜  
今回の演目は菊池寛の作品。 読んだことがないのだけど、昔の文体らしく柔らかくて優しい感じ。 貧しくて頭のいい譲吉をかわいがる近藤夫人の様子が目に浮かぶようにわかる。 金銭や物質面で支えてあげるということは本当のお金持ちらしくて実にいいなあ。 譲吉もそれだけのことをしてもらえる謙虚さがいい。 妻の程よい上品さもいい。 友人とのちょっとした見得のはりあいもおもしろい。 まだ若い子をおいて亡くなった近藤夫人の無念さを気遣う譲吉、通夜の席で人間観察をする譲吉、婦人の形見の大島を受け取って感慨にふける譲吉。 佐藤さんの真骨頂でした。 妻の声色もなかなかです。
昔の文は難しそうだから敬遠しがちだけど朗読ならすっと入ってくるからいい。 できるだけ行くようにしたいな。 それにしても大島ってそんなにいいものなのか。そういえば亡くなった義父はいつもお正月には大島を着ていた。 佐藤さんと同じくばぁくうのさざわりかさんが3月の風来MISIMA公演vol.2に出演される、こちらも楽しみだな〜