「走れメロス」 パピオビールーム

teru10162012-03-23

19時〜 ペア券1人1750円  FFAC Fukuoka in Asia 舞台芸術創造発信プロジェクト
劇団以外のプロデュース演劇も増えてきたように思う。 役者さんの組み合わせが、え?というくらいに意外性がある。 今回は男6人。 オーディション選抜だったのだろうか。 瀬口寛之、三原宏史、椎木樹人、五味伸之、石丸明裕、竹内元一。 それぞれの舞台は見たことあるけれど、この組み合わせって不思議な気持ちがした。 まず会場に入場前から変則的。 可動型パビリオンのように、座席が揺れますとか、座席の下にかばんを置いてくださいとか。 注意事項を数名ずつ区切って、入場すると幕のまわりをぐるっとまわってゆったり登っていき、なんと下に舞台を見下ろす体育館のようなところで四方に一列の座席。 総数30−40くらいだろうか。 またとんでもない舞台を作ったものだ。 暗い中を覗くとうねりのある舞台のあちこちに6体の人間、ぎょっとする。 こりゃすごい。。 
有名な「走れメロス」を思いっきりぶっこわして作り直したような。 特に最初のあたりは何がなんだかよくわからず、竹内くんの独り言から始まって、暗くてよくみえないジレンマ、とにかく変わっている。 照明は暗いし、どれが誰だかわからないし、しゃべりだしたら変な抑揚をつけてしゃべるので、ん? ん? 永山さんの作品というとこういう感じになるんだろうなと思ったけど、山田さんの演出がこういうものなのかなとも思った。 知ってる役者さんばかりなのに、役が入れ替わるようで、竹内くんしか区別できなかったのがちょっと残念。 最後あたりに照明が当たって、あーこれがあの人だったんだと納得。 奇妙な動物の着ぐるみ風の衣装とか一番下層部分に水たまりがあって、それに倒れ込むとか、けっこうどっきり物。 ガラパの二人、特に椎木さんは客演も多くていろんな顔を見せてくれる。 いろんな斬新な試みがあってそれなりに楽しめたけど、奇をてらいすぎたのかなとも思った。 ”子どもとおとなのための舞台劇術”というのにはそぐわない気もした。 舞台装置や客席は凝ってておもしろかったけどね。 楕円の切り取ったまるで地図の等高線の立体模型を見てるかのような舞台はそれだけで芸術的だった。