「劇トツ×20分」 北九州芸術劇場 創造工房 稽古場

teru10162012-09-23

14時〜 1000円 F'sCompany、ゼロソー、非・売れ線系ビーナス、劇団ぎゃ。、劇団ブルーエゴナク
劇トツは九州あちこちから集まった5団体による20分演劇バトル。 ということを始まるまで知らなかった。 実は長久手市で行われる「劇王X〜天下統一大会」の九州代表を決めるイベントだったらしい。 この出場団体がどのように決まったかは知らないけど、ここでは観客票と審査員票で代表が決まるということを始まってから知って責任重大なことを思い知る。

☆劇団ブルーエゴナク「オーパニックチューン」
初ブルーエゴナク、うわさのエゴナクをやっと観れた。 ここの劇団名と同じく存在しないことばを題名につけたそうだ。 見ているうちにそれが病名だということがわかる。 状況からどうも精神障害っぽい感じがふつふつと、折元さんというふっくらしたお顔の女優さんが非常に存在度高くて、早セリフや長セリフを難なくこなす。 それだけに見とれてしまった。 話はよくわからない部分が多くて、私にはもうひとつインパクトがなかったけど、若さを感じさせた。

☆非・売れ線系ビーナス「トップオブザ・ワールド」
何か事件を起して逃げている2人とそれをかくまう女性。 そしてたぶん獄中にいる「あの人」 オウム事件を想像させる作りで、それぞれの立場の人物像が興味深く、特にぽちさんが演じていた女性はオウム以前の連合赤軍のあの人を思い出させるほど凄みがあった。 全編シリアス構成でちょっと驚いた。 でも重い題材を上手にまとめていて田坂×木村の相乗効果をさらに実感した。

☆劇団ぎゃ。「ヤギさん郵便」
ぎゃ。お得意のポエムチックな話。 題名は適当だったらしいw 二股をかけているアイちゃん(中村雪絵)は意外に純な感じ。 どちらの彼氏を選ぼうか。 ユウちゃんかトシくんか・・・ユウちゃん(三坂恵美)トシくん(富田文子)がビジュアル的にも魅力的で、テンション高くて歌も楽しかった〜〜  ぎゃ。は直観的に楽しめる劇団。 観客評も高かった。

☆ゼロソー「チッタチッタの抜け殻をその縫い目から溢れ出すほどに満たしてと僕ら、こめかみから鬢を伝って汗、入道雲、鳴り止まない蝉の声に掻き消されるようにして蒸発したあの夏のアスファルトに落ちる寸前の、汗と僕らの叫びに棒から滑り落ちたサイダーアイス」 
長い・・(^_^;) そしてじっくり見てもさーっぱりわからないw  でもチッタチッタの可愛さだけはよくわかった。 知恵おくれを示す「チッタチッタ」は愛すべき呼び名だ。 彼女の亡きあとに同級生2人がお参りにやってくる。 彼女らとチッタチッタの絡みが面白い。 またチッタチッタとそのお母さんの2役をやった松岡優子さんは素晴らしい女優さんだった。 投票は芳しくなかったけど、私はこれはかなりの位置にあったと思った。 どうしてもこういう公開評価になると目立つものが票を集める。 でも本質はまた別かもしれない。

☆F's Company「ノイジー
司会の泊さんが言ってた反則ってなんだろう。 最後に川内さんがみせたあそこ???ヾ(;´▽`A`  まっそうだとしても、それを上回る演劇だったノイジー。 発育不全(超過?)の6歳男児。 ひげも生えていてどう見てもおとな。 近くの住民から泣き声が異常だとクレーム。 その近所の人も事実を知って驚いていたけど。 どういう病気なんだ、これは。 私的にはその文句を言ってきた主婦の不妊状況のほうが気になった。 ・・F'sは病気に関しての作品が多いような感じ。 不条理劇っていうか。

審査員は池田美樹氏(劇団きらら)と佃典彦氏(劇団B級遊撃隊)
講評を一劇団ずつ述べる。 佃さんは丁寧に講評されて時間をくってマキが入るw どれも高評価してくれているようだけど、かならず辛口の指示が入る。 ありがたいよね。 池田さんの講評はすごく愛情にあふれていて、いろいろこうあってほしいという評価をされる。 この方ほど、シビアでしかも優しい演劇人はいないかもしれない。
 投票は舞台上の箱に投票用紙を入れるのだけど、そのとき「え?あの方?」と思われる方がいた。 はたして審査員講評のあとに紹介があった。 やっぱりイキウメの前川さんだ! 公演の宣伝に来られていたとか。 私がどこに投票したかは内緒だけど、我ながら結構的を射てたと思う(謎) 
観客票、審査員票ともに1位はF'sカンパニー 九州代表で頑張ってきてください!o(^-^)o