「イゼベルの一生」」大博多ホール 

teru10162013-01-20

14時〜 ペアチケット3000円 池田商会・瀧猫亭
いつも壮大な時代劇を展開してくれる瀧猫亭、最初はイゼベルと聞いて「今度は洋物か?」と勘違い。 戦国時代の九州を勉強させてもらった!  歴史音痴の私に丁寧に解説付きで上演していただける。 今までの「白梅悍馬」、「雷神の足」、の主人公たちも総出演。  歴史って繋がっているのね〜〜。  イゼベルとは反キリスト教の象徴の人物、その名前で揶揄された戦国時代の大分豊後の国の大友宗麟が妻、奈多愛(かなし)演じるは池田商会の看板女優、都地みゆきさん。  とびきりの美人でかつ実力派女優、最初に見たのは池田商会のコントでだったかも? しれないけど、お笑いもシリアスもこなすすごく魅力的な女優さんだ。 彼女の国の当主の妻としての役割もさることながら、母としての子へ示す愛情に涙した。 何度も何度も。。  キリシタン大名として名を馳せた大友宗麟は優しいのか優しくないのか、劇中でもゆらゆら。 かなしをめとった理由もやっぱり策略だったわけだけど、武将として力強くなければならない、だけどキリシタンとしては心優しくなければいけない。 このギャップに迷う様子を久保大輔さんが実に上手く演じていた。 彼はほんとに上手いっ!!!  玉屋ではあまり目立たない彼だけどこういう舞台では引き立つな〜〜  坊主頭にしていたのは役作りだろうか。 終演後に話しかけたかったけど見つけきれなくて残念。  松本裕子さんも病みあがりながら、重要な役を力強くこなしていて驚いた。 宗麟の側室、お実のどろどろとした怨念、果てはあっけらかんとしたきっぷの良さは彼女の魅力、彼女の演技は観る者に元気パワーをくれる。  そして、地味ながらも驚きのラストを演じた聖(ひじり)役の矢野真由美さん、まさかのどんでん返しには驚いたけど、当時の習慣である「うわなり打ち:後妻打ち(うわなりうち)とは日本の中世から江戸時代にかけて行われた、夫が後妻と結婚するとき、先妻が予告のうえで後妻の家を襲う風習である。(ウィキペディアより引用)」でかなしと和解したのを見たときはほっとして涙が出た。  かなしは終生異教を受け入れなかったけど、芯のある心優しい女性であることに変わりはない。  他にも大勢の出演者がいてそれぞれに良かったな〜  最後に作・演出の瀧本雄壱さん、本当にお疲れ様!  また歴史の勉強をさせてくださいね〜(^^)v