「醜い男」 ぽんプラザホール

teru10162014-09-22


19時半〜 2500円 冨士山アネット/Manos.

原作:マリウス・フォン・マイエンブルグ 翻訳:林立騎 構成.演出.振付:長谷川寧

ダンスユニット冨士山アネットの演劇版? おもしろそうな舞台装置があちらこちらに。

そして舞台上には屈強の男女4人が。女性の衣装にまず目をつきつけられる。
派手できれいな原色のこれは。。。。一枚布を被っただけのような衣装。しかもかなり美人。
男性陣も日本のサラリーマンみたく没個性のスーツではなく、遊び心のあるおしゃれな装い。
個性的で魅力満載。

あまりの醜さに自身の開発のプレゼンまでさせてもらえない男レッテ。
妻も彼の目しか見てない、というか彼を醜いけど愛してると堂々と言う。
いやいや、なんだかよくわからない世界。
あげく整形手術をしてめちゃくちゃいい男にしてもらったのだけど、
整形医者が調子にのってレッテと同じ顔の男をたくさん作りだして悲劇は始まった。

しかし。。極普通のこの顔が?え?、なんでこの人が醜いってか?
整形前後では顔を変えないと言う前提で作られた芝居のようだった。

顔ってそんなに重要なんだろうか。
そもそもとんでもないくらいに醜いというのが理解できないしね。
美醜が個人で価値観が違うってのはわかるけど、営業収益にも関係あるのか?
この上司の態度はあまりにひどすぎだろう。
舞台に立つ役者さんは美も大事だけど、それ以上に表現力がものをいうよね。

全世界で上演されているこの作品はやはり大勢の関心を引く美醜の話だからなのかな。
役者の技量も重要だよね。 若者や演劇初心者にはきつい芝居かもしれない。

舞台装置でおもしろかったのは整形手術のシーンに水槽を使っていたこと。
しかも下方からの撮影で顔をスクリーンに映すという手法。よく考えたな〜
ぽとぽとっとインクのようなものを垂らして、マーブル状になった水面に紙をあてて
絵を浮かび上がらせる。おもしろい。
あとシェフら―が持ってたのは洋ナシだよねーなぜか気になった。

アフタートークには長谷川氏とガラパの椎木樹人氏。
椎木さんは初アネットにかなり驚いた模様で質問責めにしてたな。
地方と中央の役者の違いにも言及したりしてかなり影響を受けたようだ。

冨士山アネット/Manos.すごく面白かったけど空席があってもったいなかった。

レッテ   板倉チヒロ
ファニー  中林舞
シェフラー 大原研二
カールマン 福原冠

レッテ以外は複数の役を行う。そのチェンジの様子が凄まじい。