「家中の栗」 シゲキバ

teru10162014-10-03


19時半〜 1000円(先行) 劇団Hall Brothers

脚本・演出 幸田真洋

15周年記念公演ラッシュの第三弾。ちらしの題名に笑った。幸田さん上手いなぁ〜〜〜 
そうそう、幸田さんは先日、九州戯曲賞の大賞を受賞された。作品は「となりの田中さん」
ずっと頑張ってきたことを認めてもらえるってうれしいだろうなぁ。
本当におめでとうございます!

今回は元のホールブラザーズに戻った感じの舞台で、登場人物のキャラが濃くてかなり面白かった

岡田家の問題児、本家の長男、岡田善行(40)についての親族会議直前の話。
岡田家の伝統はいろいろあって、問題は親族会議を開くとか、男の名前に「善」を入れるとか
法事の仕出しが決まっているとか、親族が集まれば自分でさばいたしゃも鍋をふるまうとか。

地域やその土地での身分的なものによっても違うとは思うけれど、これだけ親族が濃厚なのは現在では珍しいかもしれない。
私は核家族で育ったけど、小さいときは田舎で大勢の従姉妹たちと遊ぶのは楽しかった。
自分の子供にはそういう環境を与えられなかったけど、自分のおかれた環境で生きていかないとね。
ただし、相続とかそういう問題になってくると些少な財産でももめるのが常。それは非常に実感する。

やはり結婚されてからの視点がポイントになっているようで、幸田さんの引出がますます増えているなと思う。

それにしても出てこない善行さん、なんとなくイメージが作られる。
40にして無職で妊娠している同じ歳の奥さんを連れて実家にいそうろう。
肩身の狭い感じを出さないのがまあ性格なのか。今までも借金を繰り返しているらしいし。
親と同居の弟の直善夫婦がさじを投げているのもわかる。
でも、妹の森昭乃夫婦の優しい見方もわかるし、同じく妹の川本敦美夫婦の人は人だという考えもわかる。
4兄妹以外には分家の昇や蒼大、裕子、美子のちゃちゃの入れ方も笑える。
何をもって常識とするのか、親戚にどこまで責任を持ったほうがいいのか。すごく考えるテーマだ。
私は立場的には未来に近いけれど、こんなに強くはなれないかなと思う。
何が正解なのかわからないのが家の問題ですな。 この家族会議の結果がすごく気になる^^;

このちらしもいいし当日パンフの家系図がとてもわかりやすくて良かった。
役名と役者名と顔が一致するのが観客(というか私)の安心材料なのです。

井端裕子  峰尾かおり
岡田昇   幸田真洋
川本敦美  萩原あや
川本由紀夫 日巻健太
森昭乃   坂井操
森拓実   唐島経祐
岡田直善  山下大貴
岡田未来  永倉亜沙美
中村美子  宮坂幸子
岡田蒼大  高柳一輝