「ブルーシート」福岡市赤煉瓦文化館

teru10162014-10-15


19時〜 演劇書を読む会

「ブルーシート」飴屋法水

今年の岸田戯曲賞大賞受賞作品。
読んでみたいと思っていたのでいいきっかけになった。

いわき総合高校総合学科芸術・表現系列(演劇)第10期生アトリエ公演、と銘打たれている。
ここの演劇部の作品を観ていたのを忘れていた。
顧問のいしいみちこ先生が今回の制作でもある。

まずざっと読んでみた。10名登場する高校生が全部カタカナの名前で覚えにくい。
抽象的な表現が多くて負のイメージが強い。ときどき高校生らしい無邪気さを感じる。

次にネットでこの作品について調べたら飴屋さんがこの作品を書くに至った経緯や
実際にいわき入りしてからの奮闘や子供たちとのやりとりなど、詳しいことがわかってきた。

再度、じっくりと読んでみる。どういう意味だろう?と思っていた部分がだんだんあきらかになる。

ブルーシートは災害の象徴となっている。
私にはぱっとイメージするのは運動会のシート、平和ぼけだよね。
ここではそれを壊れた建物に覆いかけてあるものだけでなく、仮設住宅の間取りとか
死体をくるむ布などとして演出されている。

何度読んでも辛い。まだ17,8の高校生がこんな目に合っている。そしてそれを乗り越えようとしている。
頭が下がる。飴屋さんやこれまでいわき高校に関わってきた演劇人がエールを送っている。
すごいな、演劇って、すごいな、表現って。

いつものように脱線しつつも、なんとか話終えた(笑)
本当にありがたい会だ。

次回は12月第三水曜日、課題書は未定。