「豚の骨」 北九州芸術劇場小劇場

teru10162014-11-16


14時〜 2800円 飛ぶ劇場

脚本・演出 泊篤志

ラーメン好きな泊さんが書いた、ラーメンのお話し。
劇場パンフの挨拶文を読むと、単に地元の豚骨ラーメン賛歌ではなく、札幌のラーメンがきっかけとなり、
東北の震災にも影響を受けての作品だということだ。スケールがでかい。

舞台には屋台がひとつ、その店主(山口恭子)が出てきてラーメンのスープ作りの大変さをとうとうと述べる。
せまい屋台には6〜7人のラーメンをすする背中姿が。
店員(脇内圭介)も出てきて、しらっと前説から本編へ。世代でちょっと熱さ濃度が違う、実は親子。

スープが無くなったので終了の看板を出している屋台に、わけありカップルがやってくる。
どうも今日は地球最後の日らしい。 最後の晩餐はラーメンという人も多いわけだ。
残念がる二人に、残った濃いスープと未熟な新しいスープを混ぜて1杯ならできると言う。
喜ぶ二人だったが、それからあれよあれよといろんな人が集まってきて最後は数人で一口づつということになった。

なんだか日本ならではの光景かなと思う。
いろんな問題を抱えた人が集まってきてときには小競り合いもするが、最後は自分を納得させて妥協していくという。
不倫とか同性愛とかDVとか今では少なくない問題を提起しながら、人間死ぬときに本性が現れるのかなと恐ろしくも感じた。
自分だったら地球最後のときをどう迎えることができるだろう。 いやでも考えてしまうね。
最後まで自分がすることは変わらずに決まっているという店主のことばが胸に沁み込んだ。 私もそうありたい。

ちょっとふざけた使い1は日替わりキャスト、私が観た回、惣菜工場のユニフォームのような全身白づくめで現れた藤原達郎さん。
セリフも歌も独特で、そこにいるだけで笑える。他の日も有門さん、木村さん、寺田さんとなんと豪華な使いだw!
それにしても知らない役者さんも増えたなぁ〜 

残念ながら私が観た日曜以外にラーメン関係のゲストを招いてのアフタートークがあった。
きっとおもしろい話が聞けたことでしょう。

キャスト 

山口恭子(演劇作業室 紅生姜)

桑島寿彦、内山ナオミ、葉山太司、中川裕可里、脇内圭介、
野坂卓弥、宇都宮誠弥、角友里絵、佐藤恵美香、太田克宜、青木裕基、