「棘」 西鉄ホール

teru10162015-05-06


19時半〜 9300円(共通チケット) 不思議少年

作・演出 大迫旭洋

大迫さんと森岡光さんの二人芝居。
舞台は4方の観客席に囲まれている。素舞台、何もない四角な舞台。
二人とも白い生成りの衣装でまるで仙人っぽい。
この題は「とげ」って読むのだろうか?未だに謎。

黄泉の世界なのか?死んだ女性(大迫さんが演じていたので男と思っていたけど)が坊やに呼びかける。
その女性(まるこ)は自分を語り出す。 50にして自分語りね〜 死んだからしょうがないか。

いろんな男との出会いと別れを語る。学生のときからそして働き始めてから
付き合う、別れ、付き合う、別れ、付き合う、結婚、浮気、別れ。 
しょうがない、彼女の業に逆らうことはできないのだから。
延々と繰り返される日常を見た。これを安定とする女性もいる。でもまるこはそうでなかったってこと。
人の人生は人の数だけあるから、これを見て想い入れるってことはないけど。
それにして都合のいい男って多い、それだけは共感した。

演劇の舞台として幻想的で役者さんが魅力的で良かった。
森岡さんのくるくる変わる表情は観てて飽きない。
おばあちゃんも良かったし、振られて泣きそうになるひしゃげた顔がむちゃくちゃ可愛かった。

ただ人生を語るにはあまりに若い二人。数十年後に再演するとまた違う魅力があるかも。
とエラそうに言ってる私も自分の57年間って語れないよね〜〜w

福岡演劇フェスティバル最初の作品。 今年のラインナップはあまり多くないけど期待しています。