「山の声-ある登山者の追想」 甘棠館Show劇場

teru10162015-06-24


15時〜 2000円 カムヰヤッセン

脚本:大竹野正典 演出 北川大輔

私が観たのは街編、舞台は冬山の谷間のようなところ。おそらく遭難して避難している場所なのだろう。
布を引き裂いたような感じでたらしてあって、照明で氷のような感じにしている。
シンプルだけどわかりやすい舞台だった。

2人の熟練登山者が自分のことをそれぞれに語りながら、現状に至るまでの経過を示している。
前半は回想部分が多かったような感じかな。先輩登山者のほうがかなり自虐的で登山以外はとりえがないとこを主張。
後輩は先輩のあとをずっと追っており、その登山ルートの説明がまたものすごい。よく覚えたものだ。
脚本の大竹野さんって絶対登山者だよね?食料の効果的な食べ方なども登山者のそれだ。

後半は二人でパーティを組んである難所にトライ。しかし、途中で天候の悪化。
いつもソロの二人が初めてのパーティで判断を誤ったか? いろいろ考え込む二人。
そしてわずかな晴れ間に強行下山中についに。。

見ごたえがあったな〜〜 スモークや効果音もだけど、その演技とセリフは本当に風吹の中を歩いている錯覚に陥らせる。
山のことは全く知らないのだけどすごく惹きつけられた。その魅力を十分に感じた。

客席はかなり減らしてあって、贅沢な感じで観ることができた。でも、平日の2回公演、しかもちらしの折込みも見てなくて、
もっとたくさんの人が見れるのではないかと思った作品だった。
大阪の知り合いからも熱烈オススメメールが飛んできていたので、もったいないなぁ。

そういえば、熊本や大分の演劇人を客席で見かけたというのもちょっとおもしろい。

キャスト:山編 辻貴大 板倉チヒロ
     街編 藤田雄気 森田祐吏