「贋作・一条さゆり」 花習舎

teru10162016-11-20


14時〜 招待  だらく館

作・演出 秋山豊
出演:若林美保

地震被害にあった、熊本で予定どおりに演劇祭を開催できるように応援した。
そして多くの善意の助けもあり、開催された。絶望が希望に変わる瞬間に立ち会えたことに感謝。
なかなか予定がつかなかったけど、ようやく花習舎に来れた。
地元劇団ではないけれど、以前舞台を観たことがある、若林美保さんの一人芝居。

以前観た作品はセリフはほとんどなくてストリップも含むダンスパフォーマンス的なものだったけど、
今回はがっつりの一人芝居。

実話、大阪生まれのストリッパー一条さゆりの壮絶な一生。
荒れた家に育ち、結婚も失敗、子どもとは離れ離れ、男を渡り歩き、放火され、
嘘をつき続けた貧しい晩年、そして60歳で病死。
これだけの状態でよくぞ自死せずに生き抜いたという執念をまざまざと観た。

淡々としたセリフやつぶれたボールに語りかける様、そして最終の激しい慟哭に圧倒。
同じストリッパーということはあるけれど、一条さゆりになりきったわかみほさんの素晴らしい舞台だった。
胸にジーンと響く作品だった。

だらく館は映画監督、秋山豊さんのユニットで、他にも実在の人物をもとに作品をいろいろ作っているそうだ。
贋作・トニー谷、贋作・松井須磨子 などなど。おもしろそう、また来てほしいな。