「屋根の上のヴァイオリン弾き」 博多座

teru10162018-01-25


13時〜 5000円 

日本初上演から50周年を迎えた「屋根の上のヴァイオリン弾き
森繁久彌テヴィエ、越路吹雪ゴールデという豪華な主演から早50年。
キャスティングもいろいろ変わりながら、演出も若干変わってきたそうだ。

私は12年前に市村テヴィエで観ていた。ゴールデは浅茅陽子さん。
なつかしくてパンフレットを引っ張りだして見比べたら!
なんと市村さん、12年前と同じ写真を使ってあった。後半の練習風景は今回のものだけど、
それだけ変わってないってことよね?逆にすごいわ。
あとヴァイオリン弾きの日比野さんも同じ写真。こんなネタバレしていいんでしょうかw

今回も激しくテヴィエ夫婦に共感。
もちろん、自由恋愛が難しかった当時のユダヤ人のしきたりを肯定するわけではないけれど、
親ってほんとに子供の事だけを考えている。
そして順番に子どもは自分の子どもに対して大いなる愛情を注ぐのだ。
3人のこどもたちが次々と衝撃の相手を連れてくるのに対してのテヴィエの葛藤が胸に刺さる。

市村さん、本当に上手いなぁ〜 武骨なんだけど上手い。ひょうきん的な部分も多くて(こないだの映画もそうだったね)
多才な演技をされるので観ていて飽きない。 あの大病を克服してからの活躍には驚くしかない。
そして、前回も今回もパンフレットで語られている、出演者からの大絶賛のことば。
共演者に限りなく愛情を注ぐ彼は誰からも愛される。そんな様子も観客から支持される。
市村さんが演じる限り、舞台を観ていきたいものだ。

今回のゴールデは鳳蘭さん。最強のゴールデと紹介されたそうだが言い得て妙。
圧倒的に強い妻、母なんだけど、最後はテヴィエに従う可愛い女性なのだ。理想〜
歌が上手いし、舞台映えするわ。

長女ツァイテル実咲凜音さん、宝塚出身。すらっと美しく長女らしく落ち着いていて控えめな感じ。
それでも、芯の強さは現代女性のそれだ。

次女ホーデル神田沙也加さん、さやかちゃんは本当に上手いなぁ。歌も演技も素晴らしい。
ネットの挨拶なども堂々としていてさすがサラブレットという部分もあるかな。

三女チャヴァ唯月ふうかさん、こないだ「舞妓はレディ」の製作発表会で観た時よりは幼い感じで
三女役を好演。声がほんと可愛い。

モーテル(入野自由)パーチック(広瀬友祐)フョートカ(神田恭兵)もそれぞれにかっこよかった。
肉屋のラザール役今井清隆さんも舞台歴長いなあ、渋い声が健在です。
そういえば最近、山口さんをミュージカルで見ないな、福岡に来ないかな〜

終演後は三姉妹のトークを聞いた。それぞれに上手だけどやっぱりさやかちゃんのトークが飛びぬけて上手い。
そういえば去年結婚したんだよな。いい奥さんになりそうな感じ。
トーク付きのせいか、三階の最後列だったけど、とてもよく見えた。博多座は本当にいい劇場だ。