「変身」 紺屋2023 konya- gyallery

teru10162018-02-23


14時〜 1500円 Nakahima group

原作 カフカ
構成・演出 中嶋さと

カフカの「変身」をほぼ忠実に演出している。
現代のリアル生活と不条理なお話しを繋げる冒頭部分とラストは見事!
「足が疲れて眠れない」
「原チャリに轢かれそうになった」
「明日から6連勤」
「主婦は365連勤」
石原さとみに変身!」
「アンジェリーナジョリーに変身!」もう一人は誰だっけ。。w
最初はただの枕話しかと思いきや、重要な導入だった。
3人の女性による、動きも愉快で楽しい「変身」だった。
しかし楽しいとはいえ、自分が虫になるなんて絶対ありえないし、
グレーゴル・ザムザは休みもとらずに働いていたのに、なぜ朝起きたら虫になっていたのか、
家族はそれを受け入れてくれずに自分を亡きものにしようとしたのか。
不条理と分かっていてもなんだかやるせない。
自分に置き換えてみたらこんな理不尽なことはないよね。
これによってカフカは何を言いたかったんだろうな〜

いろんな文章を読んでみると、最初はかいがいしく世話を見ていた妹のグレーテが
だんだん兄を重荷に思うようになり、兄の死後はイキイキとする。
という内容が介護の現場を示している。というものがあった。
当時(1910年代)の家庭がどのようなものであったかはわからないけれど、
切ないものだ。現代の介護現場の戒めになるようなものかもしれない。

ユニット名の「Nakahima」はsをいれ損なったという話しもある(大笑)
さとさんらしい。 

キャスト
中嶋さと
雪丸朋美
こじまゆかこ