「ガチ星」 映画 

teru10162018-04-09


1100円  

競輪などのギャンブル全般が苦手な私はそこまで興味がなかったのだけど、
北九州発信とか、知ってる役者さんが多く出るとかでそおっと観にいった。
監督の江口カンさんは「めんたいぴりり」で初めて知った方かもしれない。
こちらも福岡出身、芸工大出身だ。すっごく身近に感じられる。

度胆を抜かれた。侮っていた。
競輪選手ってこんなにヘビーでストイックなのか。
特に競輪学校の様子はあまりにすごくて驚いた。
年令制限がないって本当なのかしら?
そか、いろんなスポーツで40過ぎて活躍している人もいるね。

プロ野球がだめになって、妻と子供が離れていって、不倫もして、パチンコ、酒とたばこざんまい。
絵に描いたようなダメ男の濱島浩司。 
転機になったのは同期の久松孝明との接触事故。
久松の必死のリハビリの様子を見た濱島は・・・・・・

競輪学校での同期生や教官のいじめ、しごきにも耐えたのはだめな自分に対する奮起の気持ちなんだろうか。
練習のひとつにものすごい坂を登るものがあるのだけど、まさしく人生の壁だったね。
何度も何度も自堕落な生活に陥っては立ち治っていく。
最終的に1位はとれなくても自分が変わったことが1番の感動の理由だったと思う。
元奥さんの「ごきぶり並みの生命力やけんね」は最高のエールかもしれないね。
子どもとのキャッチボールがやっと実現してじーんとした。
もう一人の主役、久松の競輪選手をめざすまでの話が切なかった。
高校生で母親の介護など、可哀想でならない。

濱島役の安部賢一さんは「40代で泣かず飛ばずの役者」のオーディションで選ばれたということ。
役と近い人がいい、ということだったみたいだ。
なんて切ない、それだけで泣けてきそうだ。
安部さんが主役を勝ち取ったのもすんなりとはいかなかったみたいで、
それすらがドラマとなりうるんじゃないかと思う。

元奥さん役の林田麻里さん、ほんっとにかっこいい!!
めっちゃ惚れ惚れした。彼女の生きざまもガチなんだと思う。大好き!!
14+の村上さん、飛ぶ劇の木村さんはわかったけど、たぶん他にもいろいろ出演してるんだろうな。
パンフレットには出演者他関係者のすべては載ってなかったので残念。
あさイチで出演の博多華丸さんもラーメン屋の店長役で出ていた。
シロヤのサニーパン、久松には鬼門だったのが滑稽だったね。
西公園の風景もよく観てるので懐かしかった。

地域発信のの映画としてはすごく良かったし、他の地域の人にもオススメできるレベルだと思った。

多くの人に観て欲しいね。

監督江口カン
脚本金沢知樹
プロデューサー森川幸治 瀬戸島正治
撮影 許斐孝洋

キャスト
濱島浩司  安部賢一
久松孝明  福山翔大
濱島の元妻 林田麻里
船崎良   学校同期
森崎健吾  学校同期
伊藤公一  学校同期
吉澤尚吾  学校同期
西原誠吾  学校教官(?かな?)
競輪学校校長 モロ師岡
ラーメン店店長 博多華丸