「きりんヶ丘展望台」 ぽんプラザホール

2019年12月6日(金)

19時~ 2000円  hen house

作・演出 今村映子

おもいだした。
きっとあそこだ。あそこにあるんだ。
あの時、風が吹いていて、太陽がまぶしくて
少しだけ目を閉じてしまったあの時だ。
もういちど、あの場所で
同じように目を閉じて
そうしてもう一度目を開けたなら。
ほんの少しのあいだでいいのです
ひょっこり出てきてくれませんか。
そしたらこんどはちゃんと
本当にちゃんと、たいせつにしますから。
なくしたものは、なぜだろう、けっしてなくならない
なくなった、という事実だけが、しっかりと手のひらに残ってる。
(ちらしより)

この文章を読んでヒカリノオトの松岡さんを思い出した。
なんだか同じ匂い。私の勝手な感覚だ。
そしてこれが舞台に乗るとぐっと心をつかむ。
涙があふれてくる。

場所はきりんに似た風景が見える丘の上の公園。
小学生の姉妹と同級生のシーン。
会社の女性係長と男性部下(実はつきあっている)
老婆と犬の散歩。
3シーンがオムニバス的に流れる。

小学生は年月を重ねて大人になっていく。
カップルの二人は親になる。
老婆はさらに年老いていく。

時の流れとそれぞれのエピソードが気持ちよく絡んでいた。
最近、あまり劇場に来ていないのでどきどき。
やっぱりお芝居っていいなぁ~ もう少し見にこないとね。

それにしてもこんなにランドセルが似合う女優は永幡さんをおいていないだろう。
童顔で声もかわいらしくていい演技だった。
そして犬の小太郎くん。めっちゃ可愛い!
すぐに犬だとわかった。最初ねこかな?と思ったんだけど、
なんでも拾い食いするのは犬だなw
妊婦の富田さん、似合ってたな~ 本物っぽかった!

余韻の残るお芝居だった。ここのお芝居は記憶にかなり残っている。
私、ぼけても覚えているかも、hen house。


キャスト
立石義江、田中雄也、富田文子、的野将幸、大嶋久美、永幡桂子、今村映子

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